忘れても 汲やしつらむ旅人の 高野の奥の 玉川の水


空海(弘法大師)の歌である
高野山金剛峯寺の講堂で 参観者に説法していた身分の高そうな坊さんに 「なぜ 汲む(飲む)な、、?」 なのか聞いてみると、この坊さんは 「大師の水だから 飲むには恐れ多いい、、からじゃないですか?」 との答えであった。
何だか物足りないまま 今度は、奥の院の 御供所の もっと地位の低い 若い僧に聞いた。
奥の院 御廟橋の下を流れる まさに 玉川の前で

この僧は とても知識も有り いろいろな質問に丁寧に答えてくれた。
話は 泉鏡花の 高野聖まで及んだが、「玉川の水」 の答えは 「水銀」 だろうとの事。
なるほど、奥の院から 北へ流れて紀ノ川に注ぐのが その名も 「丹生川」 。
「丹」 (、または たん)。 早く言えば 「水銀」。 当然 飲まないほうが良い。

因みに、江戸 玉川上水は 名前が 玉川兄弟で とくに 水銀とは関係ない

日本中 どこにでも 弘法大師が 杖を立てたら、、、、 鈷(こ、= 両端に 錐のように 尖った先のある 修業僧が持つ 武器の一種、 その先が 一本なら 独鈷、三本なら 三鈷、五本なら、、、)で掘ったら、、、温泉が湧き出した、、。  との伝説が有る

西暦 800年頃 平安初期の日本で 空海が 単に温泉目当てで諸国を巡っていた訳ではないし、 ましてや 南海電鉄、近畿日本ツーリストの旅行企画立案係でもなかっただろう。

寺院の 柱や何やからが 朱色で実に見事な色合いであるが これは 水銀で塗ったもの、、 防腐剤
でも これだけでは無い。

東大寺の 大佛建立には 実際に 金よりも その鋳造過程で 更に多量の水銀が必要とされた由。

中学の頃、化学はちっとも勉強しなかったが、机の上に 化学室の 水銀を垂らし これが 表面張力で コロコロ まさに 「玉」 の様にはじけ 転がり、それを 10円だかの銅貨に手で塗り付け 何分か擦っていると 赤い銅貨が まばゆい銀貨になっていた。

しかも 加えて 空海は 真言密教、 護摩かす などの言葉があるが、jirochan-golfskiiは 「胡麻、けし」 ではないのかと、
これは かなり怪しい 薬。  水銀は 「石見銀山」

硫黄の匂い(=ゆで卵)のする所を探すと それと結合した カドミウム、水銀、銀、等が自動的に見つけ出せるそうだ。
各地に 山号寺号 で 医王山 なる山号 これは すなわち 硫黄山

東大寺の大佛 開眼供養は 西暦 752年、  空海の誕生は 774年、  平安は ご存知 794。

何やら この先が見えて来たようだ


伊豆 修善寺は 鎌倉幕府にまつわる物語で有名だが、この温泉街に あずま屋風の 塀に囲まれた 小さな 『独鈷の湯』
確か、以前は 入浴出来たが 今は おのずと 入るに はばかる状態

修善寺では 山の上に 『修善寺かんぽ保養センター』があり この内風呂から 正面に富士山、 露天は無い。
成分は 硫黄ではなく、ナトリウム系

修善寺で 面白いのは 伊豆スカイライン 亀石峠近くの 『サイクル スポーツ センター』
競輪学校に併設された遊園地なのだが はじめにお断わりしておきます、「他の遊園地の乗り物と異なり その殆んどが自分で漕ぐ、、」、 でも楽しい。
修善寺サイクル スポーツ センター 露天風呂
ここの一番南へ下った所に 温泉があり 内風呂と 露天風呂
残念なことに 富士山は見えない。 温泉だけだと 入場料 800円 と 温泉 200円  計 1000円

修善寺から さらに 湯ケ島へ向かうと、街の中心 信号のある大きな交差点を 左に入った 「金龍山明徳寺」。  是非一度参詣のこと。

湯ケ島町にも 「湯ケ島温泉会館」 があり、露天風呂からは 富士山が見えるらしい。

しかし、以上に記したどれもが 循環。 もっと手前の 伊豆長岡近辺も 温泉 @ の OOEC


湯ケ島町役場から右に狭い道を入る。  ずっと以前 持越鉱山が掘られていたが 何か事故で 下流に 重金属が流れたとか、、
それでしばらく 閉鎖していたが 最近、新しく、高い含有量の金鉱脈が発見され、再び 操業開始

持越鉱山の西側は あの有名な 土肥金山である。

金鉱を掘って 1dの土から 金 5cで どうにか採算が取れ、 20c (とは言え、金の比重は 約 19だから 大きさは キャラメル 一個ほど、)以上なら充分。  
だから、金鉱脈があるからと言って 掘れば良いものでもない。

しかし、今度の金鉱脈は違う。  1dから  100cだろうが 200cだろうが 下手すると s 単位で採れる
トラックで 各地から 主に 携帯電話、オーディオの基板、フイルム 等を運び込み 鉱山跡の設備で溶かし 金 や 銀を抽出する。
携帯電話には 大体 1cほど 金が 含有。


『terme いつ"み園』は この 持越鉱山 の下流にある。 内風呂 と 露天風呂 を一つずつ配した あまり広くない 非循環の 落ち着いた 温泉である。   富士山は見えない。

新、旧の 持越鉱山の御蔭で 含まれる 成分は 化学の本に載っている全てかと思うほど、
通常の、ナトリウム、カリウム、カルシウム、鉄、亜鉛、フッ素、塩素、硫酸、炭酸、メタケイ酸、メタホウ酸、は勿論、アルミ、マンガン、亜ヒ酸、アンモニア、マグネシウム、リン、銅、水銀、クロム、臭素、ヨウ素、硫酸チッソ、硝酸チッソ、と分析表にある。 嬉しくなるほど多種の成分
火曜 休み  2時間 700円   休憩室 禁煙   食事 持込 可。


T O P


jirochan-golfskii, 大谷 晴二郎,(おおたに せいじろう)